2019.09.02
フォントの基本知識 何が違う? どれを使う? よくあるお悩み
こんにちは、6月にMaromaroに入社したfutaと申します。
Blog初投稿となる今回のテーマは、デザイン制作には欠かせないフォントについてです。私自身、フォントは仕事で使う前から好きで、学生の頃から素敵なフォントを探してはコレクションして自主制作に使っていました。最初の制作の仕事はDTP(紙媒体)だったので、そこからその付き合いはさらに濃密になり、街のポスターや雑誌記事、映画などで使われているフォントを見てはメーカーや名前を一人で当てるというのが今でも癖になっています。
DTPでもWEBでも役立つフォントのあれこれをご紹介できればと思っていますが、今回は日本語フォントの基本について触れていきたいと思います。
まず、皆さんが無意識に触れ合っているフォントとして、普段パソコンの画面で使われているOS標準搭載のフォント、さらにOfficeや年賀状ソフトなどの文書作成系のアプリケーションをインストールすると追加されるフォントがあります。いざ文字の見た目を変えようと、フォントの選択となった時、同じような名前が沢山選択肢に出てきて、一体何がどう違うの?と悩まれる方も多いのではないでしょうか。
基本的には、この2つ。圧倒的シェアの「ゴシック体」と「明朝体」
POP体や毛筆書体なども広く知られていますが、長い文章やビジネス文書などには不向きです。TPOで使い分けましょう。
ゴシック体
全体的に線の太さが同ーで直角に近い角を持ちます。動きが少ないので子供っぽい親近感のあるイメージ。
遠目でも認識しやすく、駅の案内や標識などには必ずと言って良いほど選ばれています。
タイトル・見出し・強調したい文字に向いています。
また単調なフォルムがモニター画面での表示にも適していて、スマホでは圧倒的に利用されています。
明朝体
線の太さに強弱があり、筆で書いたようなデザイン(主に平仮名・片仮名にトメ・ハネが表現されている)になっていますが、毛筆体よりも機械的なフォルムです。漢字にはうろこと呼ばれる装飾があり変化を持たせていて、動きのある上品なイメージ。
読んでいても疲れにくいので、小説など書籍の本文は昔から明朝体です。雑誌の記事本文でも多用されています。
線が細い部分がモニター画面によってはかすれる場合があり、ゴシック体より視認性が劣る傾向があります。
フォント名頭のMS、MSP、HG、HGPは、メーカー名と文字間の詰め方の違い
ゴシックだけでも何種類もあるのに、同じフォント名で、MSゴシックやら MSPゴシックやら頭に付いてるけど何が違うのか?
まず、「MS」というのは単なるフォントのメーカー名です。フォント名の表記に統一ルールは無く、記号を付けないメーカーもあります。なのであまり選ぶ時に深く考える必要は無さそうです。
Windowsでよく見る記号
MS…マイクロソフトの略
HG…リコー(High Gradeの略)
DF…ダイナフォントの略
PはプロポーショナルフォントのP
Pは「プロポーショナル」のことで、それぞれの文字に文字間隔の情報を持ち、隣り合う文字同士が自動的に詰まってくれるようになっています。句読点や「っ」や「・」といった小さな文字や記号は、文字間隔がかなり近づきます。
Pの付いていない方は、原稿用紙のように文字が同じ幅で送られる等幅フォントです。
ちなみにHGS〇〇のSはサブプロポーショナルフォントといい、英数字など半角の文字列のみプロポーショナルフォントにするフォントです。全角の文字列は等幅になります。
フォントの太さ
さらに、游明朝などには右に▶︎マークが。これを開けると太さのバリエーションがあることがわかります。
2〜4種類ほど用意されていて、細い順にライト、レギュラー、ミディアム、ボールドとなります。
Wordなどにある、書式設定のB(ボールド)ボタンではソフトの編集上で太さを増やしただけなので、フォントによっては潰れてしまうこともあります。これに比べ、メーカーが元から用意してくれた太字を使えば、バランスの良い美しいフォントで表現ができます。
以上、フォントについて初めに悩みやすい点についてまとめてみました。少しでもお役に立てれば幸いです。