2024.09.02
PANTONEとDICカラー
こんにちは。MaromaroのChieです。
MaromaroではWebに限らず、パンフレット、チラシ、ポスターなどの制作も行っているのですが、グッズ制作のご依頼も時々いただいています。
紙媒体であれば、基本カラーはCMYKで済むのですが、制作するものによってはPANTONE(パントン)やDIC(ディーアイシー)の指定が必要なこともあります。
PANTONEとDICカラーは、印刷やデザインの世界で非常に重要なカラーマッチングシステムで、どちらも色の一貫性を保つために使用され、多くのデザイナーや印刷業者にとって欠かせないツールとなっています。
Maromaroでも最近PANTONEとDICの色見本を揃えたところなのですが、DICの色見本はCMYKに変更した時のカラー対応表も揃えたので、 CMYKで印刷した場合の印象もわかるので重宝しています。
PANTONEとは?
PANTONE(パントン)は、アメリカの企業であるPantone LLCが提供するカラーマッチングシステムです。
1963年に「PANTONE Matching System(PMS)」として初めて開発され、現在では世界中で最も広く使用されている色見本帳の一つです。PANTONEカラーは、固有の番号で識別されており、これによりデザイナーや印刷業者は異なる場所でも同じ色を再現することができます。例えば、ブランドロゴや企業カラーを印刷する際に、PANTONEの色番号を指定することで、他の印刷物と同じ色を正確に再現することが可能です。
PANTONEの利点としては、デジタル環境と印刷環境の両方で色の一貫性を保つことができる点です。また、最新のPANTONEカラーガイドは、ソフトウェアやデジタルツールと連携して使用できるため、デジタルデザインのワークフローをスムーズに進めることができます。
※紙質、素材により誤差はでます
DICカラーとは?
DIC(ディーアイシー)※カラーは、日本のDIC株式会社(旧・大日本インキ化学工業株式会社)が提供する色見本帳です。
特に日本の印刷業界では非常にポピュラーで、国内の印刷物においてPANTONEと同等のシェアを持っています。DICカラーもそれぞれ固有の番号で識別されており、DICの色見本帳を基にしたデザインや印刷は、日本国内の業者間で広く利用されています。
※「DIC株式会社」は、公式にて「ディーアイシー株式会社」の表記があるため、DICの読みをディーアイシーとしております。
DICカラーの特徴としては、日本の伝統色や和色が豊富に含まれている点が挙げられます。これは、日本の文化や美意識を反映したデザインを求める際に非常に有効です。
特に日本の出版業界や広告業界では、和のテイストを求めるデザインが多く、この点でDICカラーは重宝されています。
PANTONEとDICカラーの違い
PANTONEとDICカラーは共に印刷のための色見本帳ですが、いくつかの違いがあります。まず、PANTONEはグローバルでの使用が主流であり、国際的なプロジェクトや多国籍企業のブランドデザインには特に適しています。一方で、DICカラーは日本国内での使用に強みを持ち、日本のローカルなデザインや伝統色を活かしたい場合には非常に有用です。
また、色の種類や数にも違いがあり、PANTONEの方がより多くの色を提供しています。
しかし、日本のデザイナーにとっては、DICカラーの和色が重要な選択肢となることが多いです。
基本色の黒も通常のカラー展開よりも和色の黒のほうが充実していたりもします。
まとめ
PANTONEとDICカラーは、それぞれ異なる特性を持つカラーマッチングシステムであり、使用する目的やプロジェクトの性質によって選択されます。
グローバルな一貫性を求めるならPANTONE、日本国内での伝統色や和色を活かしたいならDICカラーが適しています。
それぞれのカラーチャートを理解し、適切に使い分けることで、デザインや印刷物の品質を高めることができますね!